あなたの街の遺品整理コラム
遺品整理士とは?仕事内容や遺品整理を依頼するメリットなどを解説
2023.4.22
この記事の監修者:あなたの街の遺品整理編集部
あなたの街の遺品整理編集部では、遺品整理士をはじめとする様々な専門スタッフが、遺品整理や生前整理に関する包括的なアドバイスを提供します。私たちは、故人の想い出を大切にしながら、遺族の皆様が直面する困難を軽減するために、心を込めてサポートいたします。遺品の整理だけでなく、生前に整理を行うことで、将来的な負担を減らすお手伝いもしています。あなたの大切な人の遺品に関するすべてのニーズに応えるため、私たちはここにいます。
遺品整理を業者に依頼する場合、どうしてもトラブルが発生する可能性は否定できません。
特に、遺品の整理をおこなうステップにおいて、自分としては処分してもらいたくなかったものを勝手に処分されるなどのトラブルが頻発しています。
もちろん、遺品整理業者としても意図的に処分してしまうわけではないものの、思い出というものは他人からは可視化できないため、どうしてもトラブルに発展してしまうのです。
そこで、より遺品整理に対するスキルが高い遺品整理士がいる業者に依頼するのがおすすめです。
では、遺品整理士とは具体的にどのような仕事を担当するのでしょうか。
この記事では、遺品整理士の仕事内容や、遺品整理を依頼するメリットなどを解説します。
目次
遺品整理士とは
遺品整理士は、一般社団法人遺品整理士認定協会が特許庁へ商標登録おこなったサービスの名称です。
遺品整理に関連する民間資格として考案された、日本独自の民間資格となります。
遺品整理士は、専門的な知識及び技術を持ち合わせており、遺品整理を親族内で対応できない遺族に代わって、状況に応じて整理業務を行う者を言います。
全国に遺品整理業に携わる方は30,000名以上と言われており、アメリカやドイツ、マレーシアなどでも遺品整理士に類する資格が認定されており、多くの遺品整理士の活躍が始まっている状況です。
以上のように、遺品整理士は遺品整理のスペシャリストとなる存在です。
遺品整理士の需要が高い理由
現代社会において、少子高齢化の急速な進展と核家族化に代表される、社会構造の変容がみられる状況において、遺品整理業は特に需要が高まっています。
故人の部屋の片づけから清掃、不要品の処分などの遺品整理については、従来は遺族がおこなうのが一般的でした。
ただし、現代のライフスタイルにおいて、時間的にも人の確保という面でも、遺族の力だけでは支えきれない状況です。
このような社会背景を受けて、遺品整理業の事業者数も年々増えていますが、遺品整理業に関する法整備がほとんど整っていません。
廃棄するものを不法投棄したり、当初の見積もりから費用が追加されて高額な料金を請求するような業者も少なからず存在します。
遺品整理士認定協会では、遺品整理業の社会的役割と事業者数の増大に伴って、モラルの低下を是正することを理念としています。
そして、業界の健全育成を目的として、遺品整理士養成講座を運営すると同時に、認定試験を実施することを目的として設立されました。
日本では、特に2030年問題として超高齢化社会がさらに進み、50歳以上の男性では3人に1人は未婚者になるという推計も内閣府より出されている状況です。
さらに、高齢者の2人に1人は孤立死する可能性があるという統計もあります。
今後、孤立死問題はメディアや新聞、書籍など様々な分野で注目を集めており、更なる社会問題となり核家族化や未婚率、超高齢化社会に伴って、遺品整理の需要が急激に増加する見込みです。
遺品整理業は、高齢化社会の中で20年は確実に収益を上げ続けることのできる仕事と見られています。
今後さらに需要が高まるからこそ、専門的知識を習得して適切な対応を行っていくことが今現在求められています。
そこで、遺品整理士に対するスキルを兼ね備えた遺品整理士に対するニーズが高まっているのです。
遺品整理の業務を事業として代行するにあたり、より法規制に遵守した形で対応しなければなりません。
そこで、遺品整理の取り扱い手順や遺品整理に関わる法規制等の知識を持ち合わせている遺品整理士は貴重な存在です。
遺品整理士の平均給与・年収
遺品整理士は、一般的な職業と比較すると年収は高いといわれています。
具体的には、正社員として遺品整理士として働く場合、月収ベースでは17万円から40万円程度であるといわれています。
年収ベースに置き換えれば、200万円から500万円程度となる形です。
上記は、あくまでも初任給としての金額となりますが、正規雇用者平均年収が約500万円程度となっていることから、初任給から平均年収近い収入を得ることができます。
また、非正規雇用としてアルバイトという形で雇用された場合、最低賃金より若干高い金額を得ることが可能です。
遺品整理は特殊な作業を伴うため、一般的な職業と比較して若干高い収入を得ることができます。
今後という意味でも、超高齢化社会を迎えるにあたって遺品整理に対するニーズが高まる見込みであり、それに伴い遺品整理士としても需要が高く高年収を狙えると言えます。
遺品整理士になる方法
遺品整理士になるために、遺品整理士認定協会が発行している教本やDVD教材、資料集である「遺品整理士養成講座」を2ヶ月間受講して、課題レポートによる認定試験を受ける必要があります。
なお、講座の受講に関する要件は一切ないため、遺品整理の経験がない方でも遺品整理士を目指すことは可能です。
ただし、反社会的勢力に該当する方は入会することができないので注意してください。
なお、入会金は25,000円(税込)で、会費として2年間で10,000円(税込)の負担が必要です。
また、提供されるテキストなどの内容は、以下のようになっています。
種類 | 内 容 |
---|---|
教本 | 【第1部】遺品整理・遺品整理業とは 第1章 遺品整理とは何か 第2章 専門家が今、必要とされる理由とは 第3章 取り巻いている、様々な社会問題 【第2部】遺品整理を行うためには 第1章 実務を行っていく上で必要なこととは 第2章 行われている”実際の業務”とは 第3章 作業を行う上での留意点 第4章 法規制との関わりについて 【第3部】事例研究について 第1章 事例研究について |
資料集 | 立教大学の渋谷教授、上智大学の髙木教授、宮城大学の内田准教授、立命館大学の小川教授より提供を受けた資料をベースに、教本の知識では想像しにくい部分を埋めるだけでなく今後作業される際にも役立つ有益な資料となっている。 遺品整理業務への理解を深める為、業務のイメージを持たせるものとして活用できる。 |
DVD | 『孤立死問題をどのように見るか。』 小川 栄二 氏(立命館大学産業社会学部 教授) 『遺品整理業と法令遵守』 杉山 央 氏(赤れんが法律事務所 弁護士) 『遺品の価値と遺品整理士の社会的役割』 村松 恒平 氏(作家・編集者) 『ご遺品の供養についての心構え』 中山 猛 氏(株式会社焚上協会 代表取締役) |
問題集 | 教本、資料集、DVDで学習を進めた後に、問題集の全設問に回答して一括で提出する。基準に達していた場合、遺品整理士として協会に加入すれば遺品整理士の資格を取得できる。 |
最後の問題集をクリアして、費用を支払えば遺品整理士となることができる形です。
最短でも、3か月程度で遺品整理士となることができます。
遺品整理士の取得難易度
遺品整理士の合格率は、公式ホームページなどでは公表されていません。
実際には、レポートを提出することで合否が判定されるため、難易度はそこまで高くないと見られています。
非公式ながらも、合格率は65%程度といわれており、講座受講者の約3人に2人は取得できます。
遺品整理士の仕事内容
遺品整理士の仕事内容としては、一般社団法人遺品整理士認定協会のホームページでは以下が該当するとなっています。
仕事内容 |
詳細 |
---|---|
残された想いを遺族へ |
高齢者の孤立死などの問題によって、高まる需要に対応する遺品整理業を十分に理解し、さらに供養 に対する認識を持って想いのこもる品々を取り扱える専門家としての活動をおこなう。 |
正しい知識と正しい対応 |
廃棄物やリサイクル品の取り扱いに関する各法規制を学んで、遺品整理業特有の事項に対して正しい知識を持って、それにともなった正しい処理をおこなう。 |
実務の流れ |
実際に行われた業務の事例から、実務に向けた心構えや留意点を理解して、より円滑に作業をおこなう。 |
遺品整理業界の健全化 |
遺品整理士の資格認定によって、遺品整理業に一定のガイドラインを定めて、その中で各種関連法令を遵守する必要性の指導に努め、遺品整理業界の健全化をはかる。 |
行政の働きかけ |
遺品整理士の有資格者に対し、行政が優先的に仕事を発注するように全国で働きかける。全国で問題になっている高額請求や不法投棄などの撲滅のため、遺品整理士が率先して活動を図る。 |
より具体的な活動としては、以下を担当することが多いです。
- 必要品と不要品との仕分け
- 不用品の回収と適切な処理
- 家財の搬出
- 整理後の簡易清掃
- ハウスクリーニング
- 不用品の買取
- 不動産の仲介
- 遺品の供養
- 家屋の解体
上記のなかで、特に多くの時間が割かれるのが必要品と不要品との仕分けです。
遺品は単なる不要物ではなく、個人が生きていた証となるという点を念頭に、一品ずつ丁寧に仕分けていきます。
また、同時に処分方法についても遺族と相談して、供養するのか売却できるのかなどをアドバイスするのも重要な職務です。
ほかにも、廃棄するとなった場合に法令に従った廃棄方法を採用するのも、遺品整理士の仕事となります。
遺品整理士がいる業者に依頼するメリット
遺品整理において、必ずしも遺品整理士に依頼することが必須となっているわけではありません。
ただし、遺品整理士がいる業者に依頼することによるメリットとして、以下があります。
- 遺品を丁寧に扱ってもらえる
- 廃棄物・リサイクル品に関する専門知識がある
- 悪徳業者に引っかからない
各メリットの詳細は、以下のとおりです。
遺品を丁寧に扱ってもらえる
遺品整理士は、遺品の取り扱いに細心の注意を図ります。
単にものを丁寧に扱うだけでなく、それぞれの遺品が持つ意味合いをしっかりと把握して、処分するのか残すのかを丁寧に仕分けていきます。
一般的な遺品整理業者の場合、そこまで丁寧に遺品を扱ってくれないため、大切な遺品を勝手に処分されてしまうなどのトラブルが発生しがちです。
その点で、遺品整理士に依頼すれば遺品をスムーズかつ確実に仕分けてもらえる点がメリットとなります。
廃棄物・リサイクル品に関する専門知識がある
遺品整理において、不要と判断したものについては処分する形となります。
もし買取対応してもらえる場合は買い取ってもらう形となりますが、買取りできないものはごみとして処分しなければなりません。
ごみを処分するにあたっては、各自治体が定めたルールに従わなければなりません。
また、不法投棄などはもってのほかであり、もし不法投棄されてしまうと依頼者も処分の対象となる場合があります。
その点で、遺品整理士は廃棄物やリサイクルするものについての専門知識があり、適切に処分してもらえる点がメリットとなります。
悪徳業者に引っかからない
遺品整理を依頼する際、絶対に避けなければならないのが悪徳業者に依頼してしまうケースです。
遺品整理業者のなかにも、一定数の悪徳業者が潜んでおり、以下のようなトラブルが発生しています。
- 見積もりにない追加請求を受けた
- 作業費用のほかに着手金が請求された
- 無料見積りという触れ込みだったのに見積り時に費用請求を受けた」
- 前払いで費用を全額請求を受けた
- 先に費用を支払ったのにその後業者と連絡が取れなくなった
遺品整理士の資格制度を運用する一般社団法人遺品整理士認定協会では、優良企業を公開しています。
これは、遺品整理士の資格を持つスタッフがいる企業のなかで、特に優良な業者を選定して公開している形です。
遺品整理士には公平性も求められ、資格保有者が在籍する業者は悪徳業者である可能性が限りなく低いと言えます。
遺品整理士以外に遺品整理で必要とされる資格
遺品整理士以外で、遺品整理をおこなう上で持っておくとよい資格として、以下5つがおすすめです。
資格名 |
詳細 |
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終活カウンセラー |
人生の終焉を考えることを通じて自分を見つめて、より自分らしく生きる活動としての終活に関する知識を認定する資格。終活カウンセラーとして学べば、相談人の悩みに対して的確に応えて相談者が次に何をすれば良いかなどのアドバイスをする知識が身につく。自分自身の終活のために受講する人も多いが、保険会社や士業など相談を受ける機会がある方や人生の不安を少しでも解消したい方にも向いている。 |
遺品供養士 |
供養に関する知識を正しく学んで、深い悲しみを抱えた方々をサポートするグリーフケアを実践する。供養を中心に遺品整理だけでなく、さまざまな分野で幅広く役立つ知識を身につけて、次世代へと繋ぐ架け橋となる資格。 |
生前整理アドバイザー |
自分自身をはじめとして、身近な人が生前整理をしたい場合に手伝いをするための資格。 |
グリーフケアアドバイザー |
グループワークなどを通し、ケアについての実践法を学んで、悲しみのケアするスペシャリストとなる。2級・1級・特級の3種類存在し、各級で段階的に死別による悲嘆の反応と悲しみを緩和するアプローチ法を学んで身に付けることを主体的に学習して、座学により悲嘆にまつわる知識を身に付けることができる。 |
相続診断士 |
相続の基本的な知識を身につけ、相続診断できる資格となる。生前から相続問題や思いを残す大切さを伝え、依頼者と一緒に相続と家族の問題に向き合っていく。相続についてトラブルが発生しそうな場合、事前に税理士や司法書士、行政書士・弁護士などの専門家と一緒になって、 トラブルを回避する。 |
必須ではないものの、上記資格を保有しているスタッフがいる業者を選べば、より安心して遺品整理を依頼できます。
まとめ
遺品整理を依頼する場合、遺品整理業者というだけでなく、遺品整理士がいる業者に依頼するのがおすすめです。
これにより、各種トラブルを回避して気持ち良く遺品整理を進めることができます。
今回紹介した情報を参考にして、遺品整理士のいる業者に遺品整理を依頼しましょう。
あなたの街の遺品整理では、遺品整理士が在籍する業者を容易に選定できるので、ぜひご利用ください。
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