遺品整理をプロに頼むタイミングは？後悔しないために知っておきたい理由

遺品整理は遺族にとって大変な負担がかかる作業です。

大切な家族を失ったことによる整理がつかないまま遺品整理を行うと、処分すべきか保管すべきかといった判断も正確にできない可能性もあります。

負担を減らして適切な遺品整理を行うためにも、遺品整理をプロに依頼するのもおすすめです。

では、遺品整理をプロに依頼するタイミングはいつ頃なのでしょうか。

ここでは、遺品整理をプロに依頼するタイミングやプロに依頼するメリットについて詳しくご紹介します。

遺品整理をプロに依頼するタイミングはいつ？

葬儀の後

もっとも早いタイミングは葬儀の後です。

葬儀直後であれば、相続人や親族が集まっているので、親族と話し合いながら遺品整理ができます。

ただ、通夜と葬儀などの一連の行事の後は精神的な疲労も伴うため、かなりの負担がかかります。

精神的な負担も考慮して、葬儀直後を避けて別日に改めて遺品整理を行うのも良いでしょう。

諸々の手続きの完了後

葬儀が終わったら、死亡手続き・年金受給権者死亡届・世帯主変更届・国民健康保険資格喪失届・介護保険資格喪失届などの手続きを済ませなければなりません。

他にも故人が住んでいた家の電気やガス、水道の使用を停止する手続きや、携帯電話・インターネット・クレジットカードの解約、運転免許証・パスポートの返納などたくさんの手続きがあります。

 

たくさんの手続きをしながら遺品整理をするのも大変なので、諸々の手続きが完了した後にゆっくり遺品整理をするのも良いでしょう。

故人が亡くなり、諸々の手続きを1ヶ月程度で片付けてからプロの業者に依頼すると落ち着いて作業が開始できます。

四十九日法要の終了後

故人の魂が極楽浄土に行けるように祈る四十九日法要が無事に終わって忌明けしたタイミングで遺品整理をプロに依頼するのも良いタイミングです。

四十九日法要には遠方の親族も集まるため、遺品整理に向けた話し合いがしやすいのも利点といえます。

 

相続税の申告前

故人の遺品には、相続税がかかる財産が含まれる場合もあります。

この場合、相続税の申告前に遺品整理を終わらせなければなりません。相続税の申告期限は故人が亡くなってから10ヶ月以内です。

それまでに遺品整理の業者に依頼をして、遺品整理を行いましょう。

賃貸の場合は退去日まで

遺品整理をプロに依頼するタイミングは、様々です。他の親族と話し合ってゆっくりと行うのも良いでしょう。

しかし故人の家が賃貸だと、そうゆっくりもしていられません。

賃貸住宅のお住まいの場合、退去日を意識してスケジュールを組まなければならないためです。

基本的には、亡くなった月の末日か翌月までに退去することを目標にしましょう。

遺品整理を行い、原状回復をすることで初めて退去ができます。早めに遺品整理を依頼して部屋の中を整理しましょう。

遺族全員の気持ちが落ち着いてから

遺品整理の依頼は様々なタイミングでできますが、大切なのは遺族全員の気持ちが落ち着いてから行うことです。

遺品整理は時間と労力を必要とします。気持ちが落ち着かないタイミングで遺品整理を行っても片付けが進められません。

賃貸で早く退去しなければならないなどの理由がなければ、心の整理がついてから遺品整理のプロに依頼して、片付けを始めるようにしましょう。

遺品整理を依頼するタイミングを知っておくべき理由

相続税や高額請求がかかるものがあるから

まずは、相続税の問題です。先にも述べたように、故人が亡くなってから10ヶ月以内に相続税の申告をしなければなりません。

申告期限を過ぎると、納税遅れによる追徴課税を受けたり、「小規模宅地等の特例」や「農地納税猶予」などの特例を受けられなくなります。

 

また、毎月のインターネットの使用料など故人が生前に契約していた有料サービスがあると利用していないのに支払わなければならなくなります。

不要なサービスを早めに確認してすぐに解約することで、余計な出費を減らすことが可能です。

一部の親族が勝手に処分する可能性があるから

遺品整理をズルズル後回しにしていると、一部の親族が勝手に処分してしまう恐れがあります。

実際に勝手に持ち帰ったり、処分したりといった問題も発生しており、親族間のトラブルに繋がりかねません。

このようなトラブルを避けるためにも早めに話し合って、どうするか決めましょう。

話し合いがなかなか進まない時のためにも、遺品整理業者に相談することでスムーズに話を進められます。

空き巣や火災のリスクが高まるから

遺品整理が遅れると火災や空き巣のリスクが高まる可能性があります。

また、故人が住んでいた空間が未整理だと、そこに侵入される危険性もあるでしょう。

長期間放置すると、コンセント付近のホコリによって発火したり、放火犯によって火をつけられる恐れもあります。

このようなリスクを避けるためにも早めに遺品整理を依頼しましょう。

遺品整理をプロに依頼するメリット

短時間で効率よく作業できる

専門業者に依頼することで、短時間で効率よく作業してもらえます。

また、遺品整理の様子をずっと見ている必要もなく要所要所で立ち会うだけで問題ありません。

 

 

遺品を大事に取り扱ってくれる

専門業者は遺品整理に関する知識や技術を有しています。

そのため、遺品を大事に取り扱ってくれる点も遺族にとって安心できるメリットです。

勝手に処分してしまうこともないので、必要に応じて残すか捨てるかを確認してくれます。

遺品処分・買取・供養まで行ってくれる

専門業者は遺品の片付けだけでなく、思い出の品の供養や買取まで、幅広い作業にも対応してくれます。

遺品の量が多くても適切に分けてくれるので、自分たちで行うよりもスムーズに整理をしてくれるでしょう。

 

 

精神的な負担を軽減できる

亡くなった家族の遺品整理は、遺族にとって精神的な負担が強いられることもあります。

間に業者が入ることで故人の遺品に対する感情的な距離を保てるので、遺品を残すのか捨てるのかなどの客観的な判断もしやすくなるでしょう。

遺品整理を依頼するプロを選ぶポイント

資格・認可があるか

まずは依頼したい業者が資格・認可を持っているかを確認しましょう。

遺品整理では、不用品の処分を行います。そのため、一般家庭から出る「一般廃棄物」を処分できる「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。

この資格を持っていないと勝手に不用品を処分できません。

ただし、自社で持っていなくても所持している業者と連携を取っている業者であれば問題ありません。認可の有無は必ず確認してください。

 

また、「遺品整理士」の資格を持っているかどうかもチェックしましょう。

遺品整理士とは遺品整理のプロです。

この資格を持っている人が在籍しているということは、より専門的な知識と法律に基づいた対応をしてもらえる可能性が高いということです。

優良な業者を選ぶ判断基準となります。

実績が豊富か

実績が豊富な業者なら丁寧かつスムーズに遺品整理を行います。

また、故人の遺品を大切に扱ってくれるでしょう。

難しい相談にも適切なアドバイスをもらえるので、柔軟な対応・サービスを期待するならどのくらい実績が豊富かを確かめましょう。

 

明確な見積もりを出してくれるか

遺品整理には様々な作業が発生します。

どの作業にどのくらいの金額がかかるか、追加費用は発生するかなどの詳細な情報がわかる見積もりを出してくれる業者を選びましょう。

 

見積もりの段階で費用が明確だと、後になって不当な請求を受けることもありません。

複数業者から無料見積もりを取る

遺品整理業者もたくさんいるので、複数業者から無料見積もりを取って比較検討しましょう。

複数業者で比較することで、遺品整理にかかる費用感も掴めるようになります。

また、業者は見積もりを出すために現場調査を行います。

その時に丁寧な対応をしてくれるかどうかも業者選びのポイントとなるので、しっかりとチェックしておきましょう。

遺品整理をプロに依頼する際の注意点

金額だけで選ばない

遺品整理業者の見積もりには統一されたルールがありません。そのため、各社がバラバラの料金設定となっています。

そのため、見積もり段階では安く提示して、実際に作業した後に追加請求をしてくるような業者もいます。

 

このような業者と遭遇しないためにも、金額だけで業者を選ばないようにしましょう。

資格を持っているかや、明確な見積もりを出してくれるかなど金額以外の点にも注目して優良な業者を選ぶことが重要です。

問い合わせ時の対応が丁寧な業者を選ぶ

優良な業者は問い合わせ時から丁寧な対応をしてくれます。

遺族の気持ちを汲み取り丁寧な聞き取りを行い、現場調査でも現場を事細かくチェックした上で見積もりを提示してくれるよな業者を選ぶことが望ましいです。

 

 

遺品整理をプロに依頼する際によくある質問

遺品整理は、自分で行っても、プロに依頼してもどちらでも構いません。しかし、プロに依頼することで、短時間で効率よく作業してくれるだけでなく精神的な負担を軽減できるなど、さまざまなメリットがあります。「遺品整理を行う時間がない」「自分で遺品整理を行うのが憂鬱」という方は、遺品整理のプロに相談してみるのも良いでしょう。

遺品整理では料金設定に関して決められたルールがありません。そのため、業者によって金額設定がバラバラです。中には事前の見積もりで安く提示し、実際に作業してから追加請求をしてくるような業者もいます。そのような業者に依頼しないためにも、資格を持っているか、丁寧な対応をしてくれるかなど、金額以外にも注目して業者を選びましょう。

まとめ

遺品整理は遺族にとって精神的負担の大きいものです。冷静な気持ちで遺品整理をするためにもプロに依頼することも大切です。

プロに依頼するタイミングは、気持ちの整理が整ってからでも問題ありません。

しかし、四十九日法要後や諸々の手続きが終わった後などの節目に行うとズルズル後回しにしてしまうこともないでしょう。

 

親族で話し合い、適切なタイミングでプロに依頼して遺品整理を行ってくださいね。